“靴下の神様”「靴下屋」社長が靴下を履かない理由


 29日、インターネットテレビ番組『偉大なる創業バカ一代』(AbemaTV)が放送された。MCはキャイ~ンの天野ひろゆきとグラビア系アナウンサー伊東紗冶子が務める。強い信念を貫いて一代で会社を大きくした創業者たちをスタジオに招き、体験談を紐解いてタメになる教訓を引き出していくというヒューマンビジネス番組。


 放送では「靴下屋」でおなじみの株式会社タビオ会長の越智直正氏が登場。業界の常識を覆す数々のアイデアで、世界に類のない靴下専門企業を一代で築き上げた越智氏は人呼んで靴下の神様。部下に「ヤバい」と言わしめる越智氏に話を聞いた。


 VTRで会社の様子を紹介。会長に退いた今でも商品開発に携わり、新製品の靴下を実際に履いてみてのチェックは今でも越智氏が行う仕事なのだそう。視察のために店舗にも足しげく通うのだという。


 そんな越智氏は愛媛県生まれで、16歳の頃から靴下の卸問屋で丁稚奉公に励み、28歳でタビオの前身となる会社を起業。84年には靴下屋第1号店をオープンした。今では靴下屋は国内289店舗、ロンドンをはじめ海外にも進出している。越智氏の人柄について息子である越智勝寛社長は「マンガ『ワンピース』の主人公ルフィのように陽気でわんぱく」と評していた。

 越智氏は登場するなり、靴下を履いてないことに気付いた天野に「ボクは靴下履かん」といきなり驚きの発言をした。理由を天野がたずねると、靴下は靴を履くときに履くもので、靴下を履き続けると感覚が鈍り、正確に靴下の品質チェックができないのだと語った。


 越智氏は丁稚奉公の初日に口答えをして先輩たちから袋叩きにあい、サンドバックのように扱われる日々を送り、奉公時代は「防波堤」というあだ名をつけられたのだと当時を振り返る。壮絶な境遇の中、靴下のことだけしか考えられなくなったのだそう。


 しかしその時代に靴下の良さを見極める方法を見つけた。靴下の良さを五感で感じようとして、弾力を確かめるためには靴下を噛むのだと明かした。若い頃に百貨店でも靴下を噛んで試していたという越智氏は、「頭おかしいと思ったと思うよ」と明かして天野たちの笑いを誘っていた。

 ここで、3足の中から自社タビオの靴下を眼隠して当てるという「きき靴下」をすることに。越智氏は迷いながらも靴下の作りなどを確認し、見事正解を言い当てた。


 越智氏は7000万円の借金というピンチから業績を立て直した話や、小売販売進出の際に店舗名に和名を使うか英語の名前にするか迷ったこと、またモットーである「部下に頼る」を実践したことからコンピュータを使った商品管理システムを開発し、生産工場との密接な連携に成功したことなどを語った。

 最後に若者に向けてのメッセージとして、越智氏は、幕末の政治家、春日潜庵の言葉である「人生劈頭(へきとう)一個の事あり、立志是なり」を色紙に書いた。今、夢を失っている若者に対して志を持つことが一番大事だとメッセージを送った。

( AbemaNewsチャンネル / 偉大なる創業バカ一代 より)

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